vol.05掲載日:2026年3月24日

過去と未来が交差する都市・ホーチミンを歩く<後編>

後編となる今回は、ホーチミンの郊外にも足をのばしてみたいと思います。
そこで見ることができるのは、ベトナム戦争の証跡である、全長250kmにもおよぶ “クチトンネル” 。
そして、市内にある貴重な見学施設2か所もご案内します!

1南北ベトナム統一を象徴する場所 旧大統領官邸 “統一会堂”

1975年4月30日。午前11時30分。
ベトナム人民軍(北ベトナム軍)の2台の戦車が正面のフェンスを倒しこの大統領官邸に攻め込みました。
南ベトナムの最後の国家元首であったズオン・ヴァン・ミン大統領が、この場所で無条件降伏をしたことから、南北ベトナム統一の象徴として世界に広く知られることとなりました。
現在は “統一会堂” と改名し一般公開されていますが、いまだ現役の会議場として、重要な国の会議や国際会議などでも利用されてる大変貴重な施設です。

チケットを購入し入場ゲートより中に入ります。
緑の芝生と中央に噴水がある広い前庭を歩きながら統一会堂の入り口に向かいます。この前庭には前述のベトナム人民軍の2台の戦車が展示してあります。

建物の中に入ると、まず私の目に飛び込んできたのが圧倒的な存在感を放つ正面の大階段。この階段には赤絨毯が敷かれていますが、歩行が禁止されており観光客はその上を歩くことはできません。

そのまま館内を歩いていくと、要人をお迎えした迎賓室、会議室、演説のためのホール、劇場、図書室、娯楽施設など貴重な施設を見ることができます。
さすがは大統領官邸だけあってそれぞれの部屋がとても大きく重厚でかつ豪華な内装が施されています。室内に置かれている洗練された調度品にも驚かされました。
官邸は大統領と大統領夫人の邸宅も兼ねていたため、寝室や中庭などのプライベートの空間も残されていました。

地下には軍部の指令室(通信センター)や射撃場跡地、大統領専用車であるメルセデスベンツなども展示されています。
地下の構造はその地下全体が巨大な防空壕の役割となっており、敵の攻撃から身を守れるように頑丈な設計がなされています。屋上には緊急脱出用のヘリポートも備えられており、現在も一機のヘリコプターが展示されています。
とても見ごたえのある施設です。
初めてホーチミンシティを訪れた方にはぜひ御覧いただきたい観光スポットです。

住所
135 Nam Ky Khoi Nghia Street, Ben Thanh Ward, District 1, Ho Chi Minh City
電話
+84 28 3822 3652
営業時間
Open 07:30- Close 16:00
入場料
VND 65,000

2世界のベストミュージアム10選 “戦争証跡博物館”

旅行の口コミサイトが発表した「世界のベストミュージアム」ランキング で堂々の第10位に入った博物館。
200万人が犠牲となったベトナム戦争の証跡を残し続けています。

この施設はベトナムの未来を担う子どもたちの平和学習などにも使われており、私が訪れたこの日も多数の地元の児童や学生達が課外授業のような形でこの施設を見学していました。

館内には、あまりにも残酷で目を背けたくなる写真が数多く展示されています。
ベトナム人カメラマンや外国人カメラマンが身命を賭して撮影した戦禍の写真。
世界各地で人々が訴えた反戦運動の模様。
この土地で一体何が行われたのか。
この戦争の意味は何だったのか。
兵士の姿だけではなく、そこで暮らしていた子どもたちや多くの民間人の惨状も展示されています。

住所
28 Vo Van Tan, District 3, Ho Chi Minh City
電話
+84 28 3930 6664 - +84 28 3930 6325
営業時間
Open 07:30- Close 18:00
入場料
VND 40,000

3地下に張り巡らされた全長250kmの巨大地下通路“クチトンネル”

ホーチミンシティから北西約70Kmのところに位置するこの “クチトンネル” 。
街の中心部からは車で約1時間30分の距離にあります。
南ベトナム解放民族戦線(通称・ベトコン)の根拠地であり、この場所でアメリカ軍との激しいゲリラ戦が行われていました。
このクチトンネルも、現在は貴重な戦争証跡の施設として一般に開放されています。
展示施設は大部分が屋外となっており、トンネルやベトコン兵士の隠れ穴、アメリカ兵を苦しめた罠などが野外ミュージアムで展示されています。
銃などの兵器や爆弾の残骸などは室内部分で公開されています。

また野外ミュージアムに設置されている大型ブース内では、日本語も含めたいくつかの言語による短い映像が上映されています。
クチトンネルの内部映像やトンネルの構造をわかりやすく解説しているミニチュアなども展示されており、よりこの施設の理解が深まります。

そしてこの野外博物館の最大の見せ場は、地下に張り巡らされた全長200㎞~250㎞のトンネルの一部が解放され実際に入場見学できることです。
このクチトンネルは単なる通路の役割だけではなく、兵士たちが暮らす共同生活の場であったこともよく理解できます。

野外の最終エリアでは、お土産物屋さんやカフェエリアそして射撃場があります。
射撃場はベトナム軍が運営しており有料で射撃の体験をすることが可能です。
ただし、銃声の音が非常に大きく人によっては不安に感じる場合もありますので、体験の際は十分に注意していただきたいです。

住所
Phu Hiep Hamlet, Phu My Hung Commune, Cu Chi, Ho Chi Minh City
電話
+84 28 3794 8830
営業時間
Open 07:00- Close 17:00
入場料
VND 90,000

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コラム “人に話したくなる旅” 編集部

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